IoT・クラウドと中小企業(当社の事例から)

ビジネス、歯車、モデル

IoTやクラウドサービスが中小企業に役立つとすれば、
まずはコスト削減や効率化だろう。

筆者が経営する「株式会社フロウシンク」は、従業員1名の零細企業だ。

当社はIoT/クラウドの活用を顧客に提案するために、
自社の環境を使って様々な実験を行っている。
#半分は社長の趣味だ。

スマホによるドア開閉

当社の事務所の鍵はスマートフォンで開閉でき、
どの社員が何時に開閉したかのデータは全て保存されている。
これにはアケルンという機械を利用している。
特別な工事は必要なく、サムターンの鍵にかぶせるだけで動作する。

PC作業ログ自動記録

また、従業員がパソコンで何のファイルを開いて
作業をしていたかも全て記録されている.
(これにはレスキュータイムというサービスを使っている)

これはIoTというにはちょっと違うかもしれないが、
作業ログは全て記録されるため、当社では
わざわざ日報を書かせるようなことはしていない。
外出しているのはGoogleカレンダで捕捉できるし、
社内でのPC作業はレスキュータイムで把握できるからだ。

クラウド会計

会計システムはデータをクラウドに保管しており、
自宅からも利用できる。また、銀行の入出金データを
自動で取り込んでシステムが勝手に仕訳を登録するため、
経理作業が効率化できている。

カーシェアリング

社有車は所有せず、必要なときだけ
カーシェアリングサービス(タイムズカープラス)
を活用している。

全てを効率化すると、何かを失ってしまいそうで。

これらの取り組みは、当社のコスト削減や生産性向上に寄与している。

ちなみに、何が何でもすべてをIoTやクラウドで効率化しろ、
といった極端な意見は持っていない。

駅の近くで自然環境の良い事務所を借りているのは、
効率化の観点からはよろしくないけれど、
バーチャルオフィスやコワーキングスペースでは
得られない「場の力」があると(少なくとも現時点では)
考えているからだ。

全部を導入する必要はない。安価なサービスであればまずは
試してみて、自社に適したものだけ導入すれば良い。
効率化のために会社の「強み」である何かを失ってしまっては、元も子もない。

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