実践してこその知識(事上磨練)

事上磨練(じじょうまれん)という言葉がある。

中国の王陽明の言葉で、
実践を通して、知識や技能を磨くことを意味する。

もちろん、実践するためには事前にある程度の知識なり技能が必要だろう。
何も知らない状態で実践の場に出るのは、相手に失礼だ。

勉強は大事だが、実践の場がなければ、
本当の意味で学んだことにはならない。
いくら本を読んでも、それだけでは駄目だ。
自分でやってみないと。
本ではわずかな扱いだった箇所が自分にはとても大事だった、ということもあるし、
逆もありえる。著者と自分では置かれた状況がことなる。そのズレや歪みは、実践しなければわからない。

海外に行くと、テレビや本で見てわかったつもりになっていた自分がいかに浅薄だったかがよくわかる。
日常でもそんな「わかったつもり」がいっぱいあるのだろう。自分が気づいていないだけで。

実践を通して知識や技能を磨く。
中小企業診断士は、さまざまな業種・業態の企業に入り、
経営者から新入社員まで、幅広い人や事象に関わることができる。
「事上磨練」を実現するには、恵まれた環境だと思う。

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