費用対効果を冷静に見つめる

「コスパが良い・悪い」という言葉をよく聞きます。
言うまでもないですが、コストパフォーマンスの略です。
費用対効果とも言います。

かけた費用に対してどれくらいの効果があるかの指標であり、
「良く」するためには、

  1. 費用を減らす
  2. 効果を高める

の二つの手段が考えられます。

人間は「費用」に着目しがちです。
なぜなら「費用」は測定しやすいから。
「効果」は測定しづらいため、どうしても「費用」を下げる
というアプローチになりやすい。
#広告や研修の「効果」を正確に測れますか?

エコ活動の「コスパ」

一つの例として、エコ活動を見てみます。
エアコンの温度を1°C下げようとか、照明を小まめに消そうとか。
エコバッグとかシャワーをまめに止めるとか。
家庭でも企業でも、いろいろなエコ活動が行われています。

活動の主旨は否定しません。
ただ、その「コスパ」は如何なものでしょうか。

藤井聡著「クルマを捨ててこそ地方は蘇る」によれば、
いわゆるエコ活動のコスパはとても悪いことが分かります。
1日10分、クルマに乗るのを控えるだけで、その数倍のCO2削減効果があるとか。

企業がエコ活動をしよう!と、こまめに証明を消すくらいなら、
営業車の数を減らしたり、効率的な訪問ルートを検討したりした方が
何倍も「コスパ」のいい取り組みになります。

意識付けのために、敢えてやっている?

こういう話をすると
「効果もだが、意識付けのために(消灯を)やっているのだ」
と反論される方もいます。

言うまでもないですが、
人間の時間は限られています。

効果のあることを後回しにしてまで、
「意識付け」とやらをやるべきなのか、
そのために家族や従業員の貴重な時間を
無駄にしてはいないか、
一度考えて見て下さい。

曖昧な要素は、コスパの判断を曇らせる

どんなことも「意識せずとも自動で進む」
のが理想だと思っています。

仕事で業務フローを作成することがあります。
「いかに人間が判断する箇所を減らすか」を
念頭に、既存業務をITや仕組みで見直していくわけです。

測れない要素は極力減らして、
費用対効果を冷静に見つめましょう。

前述のように「意識付け」などの曖昧な要素を
持ち込むと、コスパの検討ができなくなり、
非効率な作業をえんえんとやる羽目になりかねません。

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