2015年の秋、とあるセミナーに参加した。
小規模な企業がブログを活用して稼ぐ・・みたいな趣旨のセミナーだった。
情報発信をきちんとして、そこから顧客を開拓しようと。
セミナーの内容自体は私にはあまり合わなかった。
時事ネタで記事を量産しろ!と言われたがそれは好きではないし、
グーグル検索で見つかった画像を著作権ガン無視で使おうという提案にも閉口した。
ただ、毎日更新して「書きグセ」をつける必要があるというのは腑に落ちた。
セミナー後、参加者はFacebookグループに登録、
毎日ブログの更新を行った旨を投稿することになっていたが、
それは無視して、自分だけで毎日更新を続けることを決めた。
365日、毎日だ。
「今日は何食べた」とか「芸能人の**が離婚?」などの安易なネタは封印し、
経営や、後輩(中小企業診断士という公的資格を持つ人たち)の参考になるような記事を心がけ、3年ほど続けた。
今は土日や祝日は投稿せず、平日のみに変更したが、平日は毎日更新を継続している。
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ブログに広告を貼り付けているが、その売上は月数百円とごくわずかだ。
しかし、ブログを書くことで得られた収益は計り知れない。
ある冊子に連載の依頼を受けたり、記事を見た自治体から継続的な依頼があったりした。
ブログの内容は、当社がクライアント向けに発信しているメルマガに再利用されたり、
内容を膨らませて連載記事(報酬をいただいている)に使ったりしている。
求人の際にも、求職者がブログの内容を事前にざっくりと読んでくれてるので、
当社の社風や社長の人となりがわかり、ミスマッチが少なくなっているようにも思う。
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そのセミナーに参加した人たちは確か40人ほどだったが、
そのほとんどが1ヶ月も持たずにブログの更新を辞めていった。
正直、短期で収益を産むような行為ではないと思う。それを狙うと、やる気が持続しない。
私は趣味の一環と考えて粛々と更新を続けていた。
結果、(職業にもよるだろうが)中長期的にはこんなに割のいい取り組みはないとも思うようになった。
2015年末の、ブログを書き始めようというあの意思決定が、
当社のターニングポイントだったのだと振り返ってそう思う。
ブログを書かなければ、書き続けなければ、どうなっていたか?
書き癖がなく、ネタも少ないため、メルマガを書けてなかったかもしれない。
執筆の仕事はこないし、自治体からの依頼もなかったかもしれない。
雇う社員も変わっていたかもしれない。