南九州のとある町、「**の小京都」と呼ばれるようなところ。仕事の都合でその街にある宿に泊まった。宿の人に地元の事情について聞いてみると、「東京から移住してきたので詳細はわからない」とのこと。そこからは東京の話になった。
彼曰く、「東京は時間の流れが直線的だが、ここは時間が循環している、それが自分にはあっている」そうだ。
確かに東京は直線的だ。絶えず成長と発展を求められる、KPIでガシガシ管理されてるイメージだ。自分自身、東京の人の多さと変化の速さに疲れてしまうことがある。
田舎はもっとゆったりしている。一日、ひと月、季節、一年。循環するサイクルがある。私は田舎出身なので、田舎の嫌な面もよく知っている。なので都会はダメで田舎の暮らしが人間本来のもの、なんて楽観的なことも言えない。
直線と循環、それぞれ合う人と合わない人がいるのだろう。循環的なやり方(田舎)が向いている人が直線的な地域(都会)に生まれたら悲劇だ。逆も然り。
幸い、今は移動の自由がある。だから引っ越せばいい。都会に人が集まっているということは、直線的なやり方を好む人の割合が多い、ということだろうか?