Quis custodiet ipsos custodes?
誰が見張り役を見張るのか?ー 古代ローマ時代の警句
経営者なので、会社という形のないものが円滑に動くよう維持管理をしないといけない。
いわば「見張り役」としての役割だ。他者に言うことを聞かせるのが快感という性格の人には適役なのだろうが、そうでない人には大変苦痛な役割ではある。
見張り役を誰が見張るのか?見張り役の見張り役を作る、それではその見張り役の見張り役を誰が見張るのか・・と、無限に続いていく。
その終着点には、「見張られなくても正しい行動ができる人」が必要になる。それは神様ということになるのかもしれない。
ただ神様は存在しない可能性が高い。昔ならいざ知らず、「神様が見ているから」と自分の行動を律することができる人はごくわずかだろう。
誰かに監視されることがなくても、自分の行動を律することができるのだろうか?
凡夫にはなかなかハードルが高い。
株主イコール代表取締役である中小企業の社長は、誰にも見張られていないかというと、そんなことはない。
社会や税務署や、取引先や従業員からそれとなく見張られている。自由でもなんでもない。
それを忘れると、悲惨な事態を招いてしまう。