マックス・プランクの有名な言葉がある。
「新たな科学的真理は、反論者を説得して光を見出させることにより勝利するのではなく、
反論者がやがて死に、新たな科学や真理に馴染んだ新しい世代が育つことにより勝利するのである」
この文章を引用した本の著者はこう言い換えた。(タイトルは忘れた、確か医療系の書籍だったと)
「言い換えれば、葬儀が一回行われるたびに一歩前進するのだ」
科学者という合理的そうな人種でさえそうなのだから、我々一般人はもっと酷いのだろう。
企業経営においても然り。
反論者を本当の意味で説得することは難しいか、または不可能なのだと思う。
渋々納得したふりをしたり、表面上合わせることはできても。人の本質は早々変わらない。
(もし変えられるとしたら、それは宗教の類に違いない)
企業の平均寿命を考えれば、科学のように世代を超えて相手が死ぬのを待つことはできない。
サイクルを早めるためにできることは他にある。
もっとも、社長の意思決定は「科学的真理」と呼べるほど正確でも合理的でもないことがほとんどだ。
それでも、それを信じて突き進まないといけないのが、会社経営の辛いところだなとつくづくそう思う。