新卒の初任給がすごいことになっている。大企業では30万は当たり前、中には40万円を超えるところもあるとか。中小企業の新卒採用はこれからさらに難しくなるのだろう。だって、何も知らない学生に、そんな高い報酬は提示できないもの。
当社は新卒を採用しようとはしていない。メリットを感じない。どこかの大企業なり公的機関なりで最低限の仕事のやり方を学んでからうちに来てほしい。一から研修を行うリソースは当社にはない。何にも染まっていない新卒を取りたがる中小企業もいるし、それは否定しない。当社には不要というだけで。
まあ、初任給にもカラクリがあるようで、賞与の額を減らしてその分を基本給に充てている企業もあるようだ。これなら会社としてのコストは変わらない。それに、給与の上昇テーブルも抑制されることだろう。給与はなかなか上がらないと思われる。当たり前だ、ない袖は振れないのだから。個人的には、もし「振れる袖」があるのなら、何も知らない新人ではなくて、今頑張っている社員の皆さんに分配してあげなよとは思う。
高い報酬に釣られて入社した人間は、より高い報酬に釣られて辞める。外資の投資銀行とかコンサルとかはきっともっと高いのだろう。このチキンレースの結末がどうなるか、外野から興味深く見守りたい。