新幹線で移動していたら、前の座席に座った人が限界まで座席を倒してきた。私はその時、テーブルを出してノートパソコンで仕事をしていた。ノートPCのモニタは背もたれに当たってカタカタ音を立てる。画面の角度も最適にはならず、見づらい。
「もう少し後ろの人のことも考えてよ・・・」と不機嫌になったが、すぐに考えを変えた。たまたま前に座った見知らぬ誰かの価値観なり行動を変えることは自分にはできないと。できないことにこだわって不機嫌になり、自分の仕事のパフォーマンスを落としてしまうのなら、それは愚かなことではないか?状況を改善したければ、一声かけて座席を起こしてもらうこともできる。声をかけても座席を起こしてくれず、却って不機嫌が拡大する可能性もあるが・・・・他にも、車掌に言って(自分が)座席を移動することだってできる。結局どちらもやらず、テーブルを片付けて、膝の上にPCを置いて仕事を続行した。これなら問題ない。(私は気が弱いので、自分の座席は常に直立させている。寝る時は体の方をずらす)
できることとできないことを分けて、できることに注力する。私にはウクライナで行われている悲劇を止めることも、山火事を消化することも、高すぎる税金や社会保険料を減らすこともできない。すぐ近くの座席に座った見知らぬ誰かの行動を変えることも、もちろんできない。