良い行動を取ったあとは、悪い行動を取る確率が高まる。これを「モラル正当化効果」と言う。
昼飯を抜いたから、夜は豪勢な食事にしよう、さっき募金したから、ゴミくらい捨ててもいだろう・・・実際には行動が時間的・空間的に離れているので自覚しにくいが、なにがしかの良い行動を取ると「さっき言い事をしたのだから、すこしくらい悪いことをしてもいいだろう」と、自分の行動を正当化してしまうのだ。
まるで貸し借りがあり、さっき貸したのだから借りてもいいだろうといったように。
本来、以前の「良い行動」と、今から行おうとする「悪い行動」は直接関係がないのにも係わらず、モラル正当化効果により間違った判断をしてしまう可能性がある。
モラル正当化効果が存在することを知っていれば、過去の選択に影響を受けることなく、その時々で最適により近い選択が可能になるだろう。