誰かにやる気を起こさせたかったら、何も言うな

「頑張れ」という言葉が重荷になることがある。

面白い実験を見つけた。激励することが逆にパフォーマンスレベルを下げる、という話だ。

コーチに激しい口調で「あと1回やれ、頑張れ、君ならできる、あきらめるな」と激励を受けた運動者のほうが、そうでない運動者よりもパフォーマンスレベルがはるかに低かった。
「会社でやる気を出してはいけない」スーザン・ファウラー著

なぜそうなるのか?この本では、「激励によって、集中力やエネルギーが外在化してしまうため」としている。
これは、母に宿題をやれと言われたから「いましようと思ってたのに、やる気なくした」と答えていた子ども時代を思い出すと納得できる。

人を激励しても意味がない、むしろ逆効果だとしたら、どうすればいいのだろう?

淡々とやれる環境を整える

以前ブログで書いたが、そもそもやる気に頼ることが間違いなのだ。

行動すれば、やる気はあとからついてくるのだし、「やる気が出ない」と悩むことは何の意味もない。

やる気に溢れれば、120%の仕事ができるかもしれない。
ただ、それは続かない。いつか、やる気が落ち込み作業品質にムラが出てくる。

「誰かにやる気を起こさせたかったら、何も言うな(if you wnat to motivate someone, shut up already.)」とは、上述した書籍の元ネタの記事らしいが、私ならこう言うだろう。

「誰かにやる気を起こさせようと考える暇があったら、淡々とやれる環境を整えてやれ」

関連記事

  1. ナッジ(3)〜選択肢の構造化、ゴールの可視化

  2. 非合理の論理

  3. BIZCOLIはフリーランスにとっての理想のワークプレイス

  4. モチベーションの源泉は三種類(人間系、達成系、プロセス系)

  5. チェックリスト(1)〜ダブルチェックはどこまで有効か?

  6. ディスコミュニケーション

    いらいらしない会話のために。「グライスの会話の公準」

最近の記事

  1. バックアップ、プランB

    2024.04.23

    雨が降っても
  2. 2024.04.15

    メンテナンス

読書記録(ブクログ)