事務所に置いてある桜の盆栽が満開となった。
事務所のなかは暖かいせいか、街中の桜よりも一足早い開花だ。
いずれ町中が桜色に包まれるのだろう。
自然と人工
街中でよく見る桜の品種「ソメイヨシノ」は、限られた祖先から作られた「クローン」なのだそうだ。
江戸時代に品種改良によって産まれたので、江戸期以前にはこのような桜の風景はなかった。
昔の和歌なども、桜よりもむしろ梅のことを唄ったものの方が多いとか。
すべてのソメイヨシノは元をたどればかなり限られた数の原木につながり、それらのクローンといえる。これはすべてのソメイヨシノが一斉に咲き一斉に花を散らす理由になっているが、特定の病気に掛かりやすく環境変化に弱い理由ともなっている。
ーウィキペディアより
クローンで作られ、全国に植樹されたソメイヨシノが立ち並ぶ風景は、人為的なものであって自然にできたものではない。
人口を忌避し自然を崇拝する人達は、桜が満開の風景を見て自然破壊を危惧するのだろうか?
基準線をどこに引くかで、「正しさ」の判断は容易に変わりうる。
まあ、そんな理屈っぽい話は抜きにして、この季節は桜の花を楽しむことにしよう。