2018年中小企業関連予算詳細(1) 〜ものづくり補助金

経済産業省より、H30年およびH29年補正予算の詳報が出ました。

17ページにいわゆる
「ものづくり補助金」について
の情報が掲載されています。

正式名称に「経営力」の単語が

毎回変わる正式名称ですが、今回は
「ものづくり・商業・サービス経営力向上支援事業」
と、「経営力」というこれまで
使っていなかった単語が付加されています。

経営力、といえば別の制度である
「経営力向上計画」が想起されます。
過去の2年間は経営力向上計画の認定を受けていれば
加点(合格しやすくなる)される仕組みがありました。
今回もなにがしかの優遇措置があるのではないでしょうか。
#これは予想です。現時点では経営力向上計画に絡む情報は
#入手していません。

複数の補助率

従来のものづくり補助金では補助率が一律3分の2でした。
今回は、タイプにより補助率が変わります。
下記にまとめました。

昨年まであったいわゆる「3,000万コース」は無くなっています。

1.企業間データ活用型

1.の企業間データ活用型が、プラス200万のボーナス?がつきますので
企業としてはありがたいです。
しかし、企業「間」とある通り複数企業の連携が必須となります。
複数企業で足並みを揃えて申請となると、
単独申請よりも手間がかかることは明らかでしょう。
(営業になってしまいますが)調整役として専門家を活用することをお勧めします。

2.一般型

これまでと異なり、補助率が1/2となっています。
補助上限額は1.000万円と従来通りです。
上の図表にも書いていますが、補助金を使って
2,000万以上の投資をするのであれば、
補助率が1/2だろうと2/3だろうと上限額の1,000万
は変わりませんので、従来と同様の感覚で利用できます。

逆に、1,500万以下の投資を検討しているのであれば、
図表で黄色に塗りつぶしている部分、
(1)「先端設備導入計画(仮称)」
もしくは
(2)「経営革新計画」
の取得により、補助率を2/3に上げることができます。

(1)に関しては現在検討中だそうで、
詳細は不明です。
名称から類推するに、
導入する設備が特定の分野(AIやIoTなど)に限定されるか、
もしくは従来モデルからの生産性向上(例:1%の性能向上など)
が求められるのではないかと思われます。

申請が簡単にできればいいのですが・・・・
ここは続報が出次第お伝えします。

(2)は、従来からある制度です。
以前に認定を受けた企業は対象にならないという情報を
某所から入手しています。
基準となる時期はわかりませんが、おそらく2018年1月以降、
もしくは公募開始以降に経営革新計画を取得する必要があると
思われます。

2018/1/9追記
ーー
閣議決定が行われた平成29年12月22日以降に取得した経営革新計画が対象になるとのことです。
ーー

経営革新制度(福岡県)のサイトです。
書式は都道府県毎に微妙に異なります。

当社はこれまで50社以上の中小企業の
経営革新計画認定をサポートしてきました。

各県によって認定取得の難易度が異なるので、
これを基準にしていいのかな・・と不安です。

福岡県の場合、申請から認定証の交付まで
2ヶ月程度の期間を要します。

3.小規模型

これも従来からある類型です。
1.2.と異なり、原材料費や委託費など
に柔軟に費用を使うことができます。

補助率は、中小企業は1/2と、やはり減率?されています。
1,000万以上の投資を検討しているのであれば、
補助額の上限に張り付きますので
補助率の減少を気にする必要は無くなります。

小規模事業者の場合は従来と同様2/3です。

中小企業および小規模事業者の定義はこちらにあります。

今年出てくる情報はこれで最後だと思われます。
来年も新情報が出てき次第、このブログやメルマガ(来年開始予定)
にて情報発信を行います。

関連記事

  1. 2022年(令和4年)の中小企業向け補助金概要

  2. ビジネス、歯車、モデル

    (公財)三菱UFJ技術育成財団 研究開発助成金

  3. H31「ものづくり・商業・サービス高度連携促進補助金」の採択結果と、二…

  4. 事業再構築9次採択発表、当社支援先は10社採択

  5. 2018ものづくり補助金二次公募 解説その4〜 事業類型(1)企業間デ…

  6. H28年2次補正「ものづくり補助金」の事務局は、従来通り中央会に決定

最近の記事

  1. 2024.04.15

    メンテナンス

読書記録(ブクログ)